うるうカイロプラクティック院 霧島

カイロプラクティックを通じて身体と心の健康情報を発信!
鹿児島県霧島市国分野口町18-22【駐車場完備】
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試合期の食事法
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    長期のトレーニングで養ってきた体力と技術を最大限に発揮するために、試合当日の食事に次のような配慮が必要である。

    1.試合中の物質代謝を合成から分解に傾けておくために、試合前3.5〜4時間は絶食を保つ。

    2.試合前の食事はかさばらず、消化吸収がよく、普段食べ慣れた温かい食事をする。

    3.牛乳やごぼう(食物繊維を多量に含む野菜)などの腸内ガスを多量に発生する食べ物を制限する。

    4.試合の30分〜1時間前頃にビタミンCや他の水溶性ビタミンの複合剤を摂取する。

    5.試合中に水分を摂取しにくい運動であれば、試合の30〜1時間前ころに水分を取っておく。

    6.試合が終了した直後に、ブドウ糖に加えてタンパク質やクエン酸を摂取し肝臓や筋肉でのグリコーゲンの回復を図る。さらに、試合期間中の食事としてはグリコーゲンの蓄積を促進するために高糖質食を摂取する。

     試合や練習で最高のプレーを発揮するためには、食べ物や飲み物をどんなタイミングで取るとよいかを慎重に考えることが大切である。これらを決める場合には、科学的証拠を基にして、さらに個人差を考慮に入れて決定すべきであろう。あらかじめ、トレーニング期間に試行錯誤して食べ物や飲み物の種類と摂取タイミングを決定しておくべきである。

                                         『スポーツと健康の栄養学』より

    | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:31 | comments(0) | - |
    効果的に運動するために血糖管理
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      血糖は脳の主要なエネルギーであるため、運動中に血糖が低下しすぎると、疲労困憊に達する時間が早くなる。すなわち、スタミナが低下する結果となる。したがって、血糖低下を防止するために、運動中に果糖やデキストリンを摂取することがすすめられる。

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      | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 15:08 | comments(0) | - |
      急速減量の生理的影響
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        スポーツ選手が採用する急速減量法として
        ●食事制限・絶食
        ●運動
        ●発汗脱水(サウナ、高温室、蒸気室、ゴム製スーツなど)
        ●利尿剤・下剤など
        これらが単独で利用されたり組み合わせられたりする。それらの生体への影響は以下のようなものがある。 

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        | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 09:44 | comments(0) | - |
        活性酸素に対抗するために有酸素運動
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          活性酸素は癌、動脈硬化、糖尿病などいろんな疾患や老化の原因と言われます。

          ある資料によれば、有酸素運動から無酸素運動に切り替わる乳酸性作業閾値にポイントを置く。脂肪をエネルギーとする軽度な酸化ストレスは抗酸化誘導などのポジティブな作用を引き起こすが、糖を必要とするような過剰な酸化ストレスにはネガティブな作用を引き起こす。
          通常の呼吸で数パーセントの活性酸素が発生するわけで、スポーツをすれば、身体が欲する酸素量はかなりのもんだから活性酸素も増大しそうだが、体内にはSODなどの活性酸素除去機構が存在している。
          要は活性酸素生成系と消去系の差であって、抗酸化能を高めることに意義がある。
          ハードな運動は活性酸素が発生するだろうが、よくトレーニングをされた競技者では増加は認められないという。
          運動強度としては、最大心拍数の50%程度が望ましいようだ。栄養も大切だが、日頃から有酸素運動も効果的です。

          | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 20:48 | comments(0) | - |
          筋トレの順序
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            おやつにゆで卵。母親にお願いして、ゆでた後に日付を入れてもらう。

            エクササイズの順序
            ★大筋群のエクササイズは小筋群のエクササイズより先に行う。
             例えば、ベンチプレスでは大胸筋が主働筋で、三角筋や上腕三頭筋が共働筋として使用されるが、ベンチプレスの前に、三角筋や上腕三頭筋を主働筋とするエクササイズを行うと、この疲労によってベンチプレスの重量や回数が低下してしまう。逆の順序では大きな支障はない。

            ★高度テクなエクササイズを先に行う。
             スクワットやデッド・リフトのような高度テクが必要なエクササイズは、後半の疲労した状態ではフォームが崩れたり、怪我の危険性が高まる。

            最近、ストレッチの回数が増えたせいか、柔軟性も高まってきた。

            | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 20:14 | comments(0) | - |
            運動前のグリコーゲンの蓄積
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              グリコーゲンローディング

               運動前に肝臓および筋肉にグリコーゲンを多量に蓄積しておけば、持久力に有利であると考えられる。筋肉のグリコーゲン量は、いったんグリコーゲンを消費した後、糖質を含まない食事を摂取するとその合成が抑制され、その後、高糖質食に切り替えると合成が一気に促進され超回復することが明らかにされている(手順3)。これがグリコーゲン・ローディング(またはカーボ・ローディング)の原理である。
               マラソン選手のグリコーゲン・ローディング法がその典型である。すなわち、マラソンの試合の約1週間前に各種の運動を組み合わせて行い、筋肉と肝臓のグリコーゲン量を出来るだけ減少する。その後3日間、糖質を含まない高脂肪・高タンパク質食を摂取し、その期間のグリコーゲン合成を抑制する。それに次ぐ3日間の食事を高糖質食に切り替えてグリコーゲン合成を高め、グリコーゲンを備蓄する。この方法により、グリコーゲン量は処方前の1.5〜2倍に増加すると言われている。
               このグリコーゲン・ローディング法は、比較的過激な方法である。なぜならば、グリコーゲンを枯渇した後に糖質を含まない食事を取ることは、アスリートにとって負担が大きいからである。そのため現在では一般的に使用されていない。現在では、試合の数日前より糖質の摂取量を多くし、その間の運動量を低下する方法が取られている。この方法により、グリコーゲン・ローディングが達成できることが明らかにされている。

                                                     『スポーツと健康の栄養学』より

              私の場合、時間が取れれば手順2をすることが多いです。でも自転車の場合、後ろポケットにデキストリン等の効果的な補給食を携帯して、定期的に補給できるのでそこまで考えなくてもいい。それらを上手に代謝させるために、水溶性ビタミンなど、全体のバランスの良い食事が大切なところでしょう。

              | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:26 | comments(0) | - |
              運動中の血糖低下はスタミナを低下させる
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                血糖は脳の主要なエネルギーであるため、運動中に血糖が低下しすぎると、疲労困憊に達する時間が早くなる。すなわち、スタミナが低下する結果となる。したがって、血糖低下を防止するために、運動中に果糖やデキストリンを摂取することがすすめられる。また、かなりの空腹時では、肝臓のグリコーゲンがすでに低下しているため、その状態で運動を開始すると血糖を低下させる結果となる。このような場合には、運動前にデンプンやデキストリンもしくは果糖をとることによって、血糖の低下を防止する必要があるだろう。一般的には、運動トレーニングを夕方にする場合が多いが、運動開始前の空腹には要注意である。しかし、運動開始するときに高血糖になっていることもスタミナ減少につながるので、血糖を急激に上昇するグルコースや砂糖の摂取はすすめられない。具体的には、バナナやサプリメントなどにより適量の(多すぎない)デンプンかデキストリンをとることがすすめられる。

                                                   『スポーツと健康の栄養学』より

                確か数年前に、NHKのためしてガッテンでバナナとおにぎりを一緒に取って、バナナの即効性とおにぎりの持続性を有効活用…みたいな話しがあったような。

                | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:18 | comments(0) | - |
                トレーニングと意志力
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                   「トレーニングとは辛く厳しいものである。強くなりたかったらこの修業に耐えよ」、「毎日の練習が大切である。下りエレベーターと同じで、1日休めば3日分後退したことになる」と言われる。これらは、忍耐力・継続力としてよく聞く激励の言葉であり、最近は緩やかになったとはいえ、「最後は意志力だ、精神力だ」と激が飛ぶ。


                   松井秀治氏(コーチのためのトレーニングの科学/大修館書店)は、トレーニング期ごとの意志力について、「準備期には意志力を鍛え、鍛錬期には意志力を高め、そして仕上げ期には意志力の高揚と安定をはかる」としている。村木征人氏(スポーツ・トレーニング理論/ブックハウス)はスポーツ・トレーニングにおいて、「最高業績達成への不撓不屈な強固な意志とその持続性が原動力として共通に求められる」、「一見非合理的に思われるような反復的または持続的訓練が、意志力・精神力を介して、・・・寄与する事も少なくない」と述べている。
                   この強靭な意志力、精神力とはどんなものであろうか。「強くなりたい」、「うまくなりたい」、という気持ちは希望にすぎず、意志力の源ではあるがまだ萌芽状態である。明確な目標が描かれなければ行動は起きず、牽引力とはならない。そのモデルを提供してくれるのが、先達の姿であり自分の理想像である。しかし、いざ目標までの道程について具体的な計画を立てようとすると、不明な点ばかりが明確になり不安が募ってくる。
                   トレーニングは新しい事への挑戦であるから、このような不安は付き物である。自分の現在地と目的地をしっかりと結びつけ、道を切り拓いていく覚悟が意志力であろう。「思う」だけの意志から、「実現」への意志へと向かわせるものは、やはり心理的実体としての精神力である。これは、いわゆる妄信的な精神主義とは異なり、現実に働きかける心理的強さ、すなわち心力という意味である。

                   
                  1.意志力の特性
                   意志力は、トレーニングを阻止する要因に対抗するものとして期待される力である。それらの負の心理要因は、辛い、苦しい、痛い、めげる、続かない、無気力、注意散漫などであり、枚挙にいとまがない、これほど弱音を吐きやすいのが、愛すべき我々人間なのであろう。しかし、こうなりたいという希望もやはり強い。ここに大きなズレが起こり、それらを結ぶために強い引力を期待するわけである。意志力は、忍耐力、継続力、集中力、統御力など、多様な意味合いを込めて使われている。

                  忍耐力
                   負荷の大きいトレーニングでは身体的にも心理的にも苦痛が伴うので、できれば回避したいと思うのは当然である。しかし、トレーニング負荷量の必要性を十分に理解する事によって、受け容れ、耐える事が出来る。これには、よく知られた主観的強度(rating of perceived exertion:RPE)を勘案する事が大切である。ただし、一般にやりすぎの傾向があるといわれるので、少しずつ揺らしながら調子をみていく必要がある。心理的限界は生理的限界よりも小さいので、早めに危険信号を感知してもうだめだと思う事が多い。しかし、そこからが新しい自分を創り出す一歩であると気付けば、にこりとして、あと一息程度は頑張れるはずである。

                  継続力
                   軽い健康運動スポーツ程度であっても、継続できない事が問題となっている。まして自己発展を願望する選手にとっては、その意気込みがあるからこそ、かえって遅々とした伸展にいらつき、また能力の低さを嘆き、サボったり辞めてしまったりする。身体技能は時間積分的に発展する事は周知なのであるから、負荷量あるいは難度を少し緩めて自分の能力に自信を持たせるようにし、粘り強くじわりと身体に刷り込ませることが長続きの秘訣である。

                  集中力
                   瞬間的なパワー発揮や微妙な状況判断に関しては、集中力が要求される。力量発揮と認知処理とは、心理学的には相反する機能とされているが、日常では同じ言葉で表現されている。これは、他の全てを排除し、ある局所目がけて心身の力を込めることだからであろう。この局所化が難しいといわれるが、しかし、むしろ排除することが困難であるというべきである。他のことが気になり、どうしても引きずってしまうという事態は多い。集中力とは、気になる事を吟味し尽くして、それをきっぱりと捨てる事なのである。

                  統御力
                   激しい気性も意志力の表れであろうが、目標達成には冷静な姿勢が不可欠である。闇雲な行動は思わぬ結果を生み、周囲の人たちも巻き添えにしてしまう。人を動かすのは難しいが、人を動かす事ほど面白いものはない。その意味で、自分自身を統御する難しさと面白さを体験してみることから始めればよい。構想、具体的計画、実施、反省、修正など、自分自身のコーチとなるのである。余裕を持ってじっくりと進める力と覚悟が生まれてくる。


                  2.動機づけと目標設定
                   意志力については、スポーツ心理学では動機づけと、目標設定に関する問題として研究されている。

                  内発的動機づけ
                   心理学では、人を行動に駆り立てる要因を動機、それを生み出す事を動機づけと呼んでいる。特にDeci(内発的動機づけ/誠心書房)は、自分が環境に働きかけ変化させる事ができるという実感を有能感といい、自己決定、自己責任を含むものを内発的動機づけとした。賞賛や賞金という外部報酬による外発的動機づけとは異なり、内発的動機づけは自己統制感が基本にあるので、運動の継続性をもたらすといわれている。指導者の言いなりではなく、一度自分で消化・吸収して自己決定し、自己責任の下に行なうよう計画することが肝要である。

                  目標設定
                   最終的な大目標には一足飛びには行けないものであるから、具体的に出来そうな小目標を立てる必要がある。これは、ビジネスでもいわれるように、達成基準と達成期日が重要な制約条件となる。この見積もりをするためには自己経験が不可欠であり、まずは試行することが要求される。能力と見積もりとのズレを積極的に検出して、制約条件を適合させていく。具体的で達成可能な目標設定のためには、Csikszentmihalyi(フロー体験/世界思想社)のフロー体験モデルが分かりやすい。これは、自己の能力が達成目標とほぼ合っているときにフローチャンネル(最適路)の状態にあり、楽しさや集中の感覚をもち、達成目標が高すぎるときは不安感、低すぎるときには退屈感が起こるという考えである。個人間・個人内の変動は常に伴うものなので、試行時の「感覚」を大切にして調整し、目標を設定することが望ましい。


                  3.心とからだ
                   動機づけと目標設定では、心とからだの「感覚」を物差にする事を大切にしている。ただし物理的な尺度とは異なり、人間の感覚は基準自体が揺れ動く性質がある。これは、毎日、光に対する見え方の順応現象を体験しているので理解できるであろう。

                  心身一如
                   心とからだには確かに相関があるが、トレーニング場面ではこれらのズレが問題となる。それならば、心とからだは分かれていることを認めたうえで、その差異を相補的にまさに1つの「如く」協調させることが重要である。実際に一つになってしまうと、パニック状態や極度のあがりのように、居付きを引き起こす。むしろ、ゆるやかなズレをつくりながら、相互に回していく事が大切である。

                  ずらしの心理技法
                   心身のズレ以外に、環境、視点、強度などにも、いろいろなズレがみられる。このズレ、ずらしを積極的に利用する事で、動的な安定性が生まれる。人間は、変わらない環境には嫌気がさすが、しかし大きく変わる事には不安を感じる。そこで、自分で変えていければ適度な変化となり、飽きずに挑戦を続けることができる。運動の開始も重心をずらす事から始まるように、心身の回転もずらすことで開始できるのである。

                  意志を捨てる
                   強く思うこと、念ずることは大切であるが、そればかりでは心の居付きや囚われが起こり、夢ばかり見て実行に移らずじまいになる。精神修養として座禅を組む人もいるであろう。禅の教えるところのひとつは捨てることにある。思い悩むばかりの雑念をしっかりと意識して明確化し、ポイと捨ててしまうのである。そして、意思そのものをかなぐり捨て、すべきときにただただ行動するのである。意志を、エイッと放り投げてみる。それがきっかけで、さばさばと動き出せるはずである。

                   トレーニングをするのか、しないのか。しなくてもよい自由はあるので、思いを断ち切って、楽しい別の道に切り替えることは可能である。するのならば他は捨てるべきで、思いを遂げるべく具体的行動計画を立て、試行・反省を繰り返していく。何ら特別な事はなく、工夫しながら淡々と技能を高め、それを発揮していくにすぎない。結果的に、本人にはさほどの努力感はないのに、「意志の強い人」であると「誤解」されることになる。まさに、頼らざる者の元に寄る「賢者の石」のようである。

                   

                  トレーニング生理学より抜粋〔杏林書院〕
                   

                  | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:12 | comments(0) | - |
                  スポーツ選手とビタミン
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                    ビタミンは必要以上に摂取しても特にパフォーマンスを高めるものではないが、欠乏するとその影響は深刻であり、運動能力を著しく低下させる。したがって、過剰に摂取しても安全なビタミン類は、不足に陥らないようにやや多めに取ることを勧めるが、過剰障害が報告されているものは食物からの自然な摂取にとどめるべきである。

                    摂取すべきビタミンならびに過剰障害の危険があるもの
                     積極的に摂取すべきビタミンはビタミンB1、B2、ナイアシン、ビタミンC、ビタミンEであり、いずれも運動能力に関係が深い。これらに過剰障害は報告されていない。過剰分は尿などに排泄されるが、1種類だけを極端に大量に摂取することについては、絶対に安全とはまだ言い切れないため、現時点では、複合されたビタミンの形で摂取する方が無難である。これらが不足することのないように、サプリメントなども利用して意識的に摂取する。ナイアシンは、極端に過剰に摂取すると持久力が低下するという報告があるが、通常は問題になるようなものではない。

                     ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンKなどは食事から十分に摂取でき、腸内細菌からの供給も期待できるものもあり、意識して摂取する必要はない。一方、ビタミンAとDはさまざまな過剰障害があり、サプリメントの形で飲用することは十分な注意が必要である。食事からの摂取ならば、過剰量を取ることは不可能であるから問題ない。

                    食事量を制限する場合、サプリメントの利用が無難
                     食事量が制限される場合には、すべてのビタミンを必要量摂取することは難しい。減量中などでは、過剰障害のないビタミンはサプリメントの形で積極的に摂取すべきであるが、ビタミンB6、葉酸、パントテン酸、ビオチン、ビタミンB12、ビタミンKなどは、極端な摂食制限が長期間に及ばない限り、特に食事以外に摂取する必要はない。ビタミンA、Dについては、生体内半減期も長いので、急な欠乏は起こりにくく、急性の欠乏が運動パフォーマンスに影響するという意見も少ないため、サプリメントによる摂取は必要ない。

                                 トレーニング生理学(杏林書院)より抜粋

                    | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 18:54 | comments(0) | - |
                    食事制限のないスポーツとあるスポーツに対するタンパク質摂取
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                       体タンパク質は常に分解され、生じたアミノ酸を再利用して合成されている。タンパク質を毎日摂取する必要があるのは、再合成の際のロスを補うことと、分解されてエネルギーとして燃やされてしまったアミノ酸を補うことの2点のためである。走運動時間と血中尿素増加量の相関関係をみたとき、運動時間が長いと分解されるアミノ酸量も多い。運動選手は一般人の2倍程度のタンパク質の摂取が勧められている。一方、宇宙飛行士などを用いた微小重力環境の実験では、筋肉を使わないと筋肉量が減少し、タンパク質やアミノ酸の摂取では回復しない。このことは、タンパク質を摂取すると、筋肉が増すという単純な考えは正しくないとこを示している。

                      食事制限のないスポーツ
                       トレーニング中などで、かなり食事の量が多い場合には、タンパク質は自然に摂取できる場合が多い。摂取した脂肪や炭水化物はトレーニング中に消費されるため、体内で摂取したたんぱく質が濃縮されると表現することも可能である。食物摂取量が多い場合には、特にタンパク質粉末などを摂取する必要はない。大量のタンパク質粉末は、過剰のアンモニアを処理する必要が生じるため、代謝にストレスを与える。十分な食事が取れなかったときのみ摂取すべきである。筋肉のタンパク質は、運動中に不可避的に分解を受ける。アミノ酸を準備してエネルギー供給に備える本能的な代謝であろう。このようなときに、運動前のタンパク質・アミノ酸摂取は筋肉の分解を和らげることが報告されている。数gのアミノ酸・タンパク質摂取は有効である。

                      食事制限のあるスポーツ
                       体重制限のあるスポーツでは、食事カロリーを制限する場合が多い。このようなときには、たんぱく質の摂取は細かい注意が必要である。カロリーを制限しながら1日に必要なたんぱく質の量を確保することは難しいため,たんぱく質粉末などのサプリメントが有効となる。無駄なアミノ酸の摂取を避けるためには、卵や牛乳、大豆など、必須アミノ酸パターンの良好なたんぱく質が望ましい。ゼラチン、コラーゲンなどは必須アミノ酸に乏しく、避けたほうがよい。エネルギー制限状態で筋肉を維持する必要のある場合は、分岐鎖アミノ酸を多く含むサプリメントを運動前に摂取することが有効であろう。

                       

                      トレーニング生理学(杏林書院)より抜粋

                      | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:02 | comments(0) | - |
                      運動選手の脂質摂取
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                          脂質の摂取は脂溶性ビタミンの輸送やホルモンバランスの維持、また生体内で合成できない脂肪酸を取り入れるという意味において不可欠である。
                        またマラソンなどの持久性運動では、脂質は最も有効な燃料である。
                        脂肪の多い食事はスタミナを増すという考え方もあるが、有効であるかどうか科学的に実証されておらず、急激にスタミナがつくことはあり得ない。

                        トレーニングの質や強度にかかわらず、食事の脂質割合を特に増やすことは必要なく、一般人と同じく食事のカロリーに対する脂質の割合は20〜30%が適量であろう。
                        ただし、水泳やシンクロナイズドスイミングなどの競技では、脂肪による浮力を得るためにある程度の体脂肪率(20〜25%前後)を維持しなければならない。このような場合は、激しいトレーニングによる体重減少を防ぎ、体脂肪率を維持するため大量のカロリー摂取が必要となるが、女子選手では食事量を極端に増やすことが難しいため、結果として通常よりも脂肪のカロリー比が高い食事になる場合がある。

                        最大心拍数の低〜中程度で運動をすると、糖が節約されて脂肪がエネルギーとして使われるようになる。しかし、脂肪が単独でエネルギー基質として利用されることはなく、必ず糖質の存在が必要である。そのため、炭水化物の摂取が十分でない上にエネルギーの大部分を脂肪で摂取しながら運動を続けた場合、運動後の筋グリコーゲンの回復が十分でなくなり、運動能力が徐々に低下するという報告がある。

                        一方で、持久力は最終的には脂肪を利用することにより成り立つものであるから、日常は脂肪を摂取して脂肪代謝系を活性化したほうがよいという意見もある。

                        高脂肪食(エネルギー比:約60%)を1〜4週間摂取することにより、脂肪のβ酸化系酵素の活性を増強し、持久運動能力を高める方法をファット・ローディングという。酵素活性が増加した状態で運動を行なうと、グリコーゲンの節約効果があり、最大酸素摂取量が高まるという報告がある。ただし、これを長期間続けると逆に運動能力が低下することも報告されている。

                         以上を総合して考えると、持久性運動の場合、脂肪を極端に避ける必要性はない。日常のトレーニング時には、普通に脂肪を摂取して脂質酸化系を活性化し、試合の前には炭水化物を多くしてグリコーゲンの蓄積に努めることがよい。また摂取する脂質は動物性油脂よりも植物由来の脂肪の方が高度不飽和脂肪酸を多く含むため、脂質代謝系を活性化するには適していると思われる。

                         

                        トレーニング生理学(杏林書院)より抜粋

                        | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 17:36 | comments(0) | - |
                        FTa(耐疲労性)線維の可能性
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                          持久性競技において好成績を収めている選手の下肢筋群では、速筋線維のほとんどがFTa(耐疲労性)線維である。
                          近年の持久性競技はスピード化が進んでおり、好成績を収めるためには急激なペース変化への対応力、あるいはラストスパート力が要求されてきている。
                          そのため、遅筋線維の割合が高い下肢筋群を持つ選手が優秀な成績を収めているという既存の考えは、今後、必ずしも成立しない可能性が出てきた。


                          収縮速度が速い筋線維のミトコンドリア系酸化酵素活性を高めて、しかも疲労に対する抵抗力の高いFTa線維をいかに充実させるかが、成功への鍵となるかもしれない。

                          健常非鍛錬者の大腿外側広筋における筋線維タイプの割合は正規分布をしているため、約6〜7割の人は、遅筋線維と速筋線維の比がほぼ同等である。しかがって、多くの非鍛錬者は、持久性トレーニングにより速筋線維の有酸素性エネルギー代謝能が向上する潜在性を保持していると考えられる。

                          ノルウェーの研究者は、持久性トレーニングから脱落する傾向にあったのは速筋線維の割合の高い被験者であったことを口頭報告している。
                          したがって、トレーニングにより速筋線維の有酸素性エネルギー代謝能を高めるには長い年月がかかるという点を指導者だけでなく競技者自身が認識した上でトレーニングに取り組むことが望まれる

                                  トレーニング生理学より抜粋

                          | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 19:06 | comments(0) | - |
                          持久的運動とトレーニング
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                             運動強度は最大酸素摂取量で表すことができ、これまで持久的能力を酸素摂取量から考えることが多かった。
                            酸素摂取量の最大値である最大酸素摂取量は、持久的能力の指標として用いられてきた。
                            一方、酸素摂取量からの見方でなく、乳酸性作業閾値(lactate threshold:LT)を検討することは、持久的運動を糖と脂肪というエネルギー源の観点から検討することを可能にする。
                             

                            運動強度に対する血中乳酸濃度の変化を求めていくと、50〜70%VO2max程度の強度から、血中乳酸濃度が急激に上昇する。この上昇開始点がLTである。
                            エネルギー源として糖と脂肪を考えると、脂肪は貯蔵に適していて体内の貯蔵量は多いが利用するには手間が掛かるので、運動強度が高いときにはエネルギー源としては不適である。
                            一方、糖は脂肪より利用しやすいが、保存には適しておらず、貯蔵量は少ない。そこで運動強度が上がるにつれて、脂肪に比較して糖の利用が高まることになる。このように脂肪に比較して糖の利用が急激に高まるということが、乳酸産生の亢進でありLTである。乳酸が出来るという事は、糖が多く分解されて利用されているということであって、必ずしも酸素供給が足らないということを意味しない。また、LTまでの運動では遅筋線維が主として働いていたが、LTを超えると速筋線維が利用されるようになるという見方も出来る。
                             ここで持久的トレーニングを最大酸素摂取量に示されるような最大能力と、LTに示されるような最大より下の強度での能力と分けて考えることが有効である。最大酸素摂取量は文字通り最大能力で、どちらかというと呼吸循環能力が最も重要な因子となる。これを高めるには、最大酸素摂取量レベルでの運動を行なうトレーニングが最も重要になる。一方、LTは主として作業筋で起こることが大きく影響している。つまり、LTは作業筋の酸化能力が最も重要な決定因子である。このことは、LTを高めるには作業筋のミトコンドリアを増やし、毛細血管を増やして、作業筋の酸化能力を高めること、つまり、筋を遅筋化することである。すなわち、LTを高めるには必ずしも高い強度で追い込んだトレーニングを行なうことばかりではなく、最大より下の強度での時間をかけたトレーニングが重要になってくる。こうしたことから持久的トレーニングの3要素、強度、時間、頻度を考えていくことができ、最大酸素摂取量レベルでのトレーニングとLTレベルでのトレーニングを組み合わせていくのが全面的な持久的トレーニングといえる。
                             最大酸素摂取量はある程度トレーニングされてくると、さらにトレーニングしてもあまり大きな伸びが得られなくなっていくようである。また、一流選手で最大酸素摂取量を比較しても、必ずしも競技成績を反映していないことがある。一方、LTは作業筋の酸化能力であり、すでにトレーニングされてきた選手でもさらにトレーニングによって伸ばすことが可能であり、最大酸素摂取量よりトレーナビリティーが高いといえる。
                                 トレーニング生理学(杏林書院)より

                            | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 16:15 | comments(0) | - |
                            グリコーゲンローディング
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                               骨格筋におけるグリコーゲンの貯蔵量と筋肉の持久力には高い相関性があることが知られている。短時間で疲労困憊に達するような強い運動では、筋グリコーゲンの枯渇が運動の制限因子にはならない。しかし、長時間にわたる持久的競技においてグリコーゲンの枯渇は、選手にとって競技を継続する上で一番の問題となる。マラソンなどの持久的競技の場合には、炭水化物量をコントロールした食事とトレーニングを組み合わせることで、試合前に筋や肝臓のグリコーゲン貯蔵量を高めておくことが行なわれている。これをグリコーゲンローディングという。
                               運動によって筋肉中のグリコーゲンが枯渇すると、運動後にグリコーゲンの再合成能が高まり、筋グリコーゲンに過補償が生じる。つまり、運動前よりも筋グリコーゲン量を多く蓄えることができるようになる。
                               一般にはSherman/Costill法が推薦されている。これは、70〜75%VO2maxの運動強度で、運動負荷時間を徐々に短縮していくテーパリング法に、期間の前半(大会6日前から3日間)は50〜55%炭水化物食、後半(残り3日間)は60〜70%炭水化物食を摂取するもので、この方法でもグリコーゲンを枯渇させる方法と同じ程度の筋グリコーゲンの過補償が得られる。
                               糖質の種類としては、スポーツ飲料などに含まれているグルコースポリマーやデキストリンなどの方が、他の糖類に比べて効果的にグルコース再合成を促すと報告されている。また一方で、高炭水化物食を摂取する際には、単糖類のみよりもパスタや米などのでんぷん食の方が筋グリコーゲン蓄積量が高くなる。摂取する炭水化物の種類はなるべく偏らず、単糖類や二糖類、でんぷんを組み合わせて摂るのが適当であろう。
                               グリコーゲンローディングの効果には性差があるという報告もなされている。男性はグリコーゲンローディングにより筋グリコーゲンが増加し、競技パフォーマンスに対する効果が顕著に認められるが、女性の場合、同様の方法では筋肉のグリコーゲンは上昇せず、パフォーマンスにも効果が現れなかった。グリコーゲンローディングの効果には、競技種目、性差、食習慣など様々な因子がかかわっている。それぞれの運動競技選手に見合った適正なグリコーゲンローディングがなされるべきであろう。
                                                        トレーニング生理学(杏林書院)より

                              | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 16:13 | comments(0) | - |
                              最大酸素摂取量(VO2MAX/ブイドットオーツーマックス)
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                                本内容は中京大学 体育学部 健康教育学科 山崎 健さんのHPの内容を引用させて頂いております。

                                【1】酸素摂取量とはなにか

                                 -体はどれだけの酸素を摂り入れているのか-


                                心拍数と運動強度のページで、『心拍数を計ればその人にとっての運動強度が分かる』と書きましたが、実はそれだけではあまり正確ではありません。活動するためにはエネルギーを作り出さなければ行けません。体を動かすエネルギーをつくる方法には、呼吸をして作る方法と、呼吸をしないで作る方法があります。エネルギーを作る過程を教科書ではエネルギー供給機構といいます。呼吸をしないで作り出すことのできるエネルギーは、とてもわずかな量です。何十年も生きていくためには呼吸をしなければいけません。呼吸をするということは、酸素を吸って、体中の細胞に届け、エネルギーを作るということです。激しい運動をすれば必要な酸素は多くなるので、酸素摂取量は多くなります。酸素摂取量とは、体がどれだけの酸素を使っているかを表した量です。心拍数は心臓が酸素を含んだ血液を送り出す回数です。たくさんの酸素が必要なときほど多く脈打ちます。酸素の必要量に応じて心拍数は変化しています。酸素の必要量が多くなったとき、それを満たすために体ではさまざまな変化が起きます。心拍数の変化はあくまでもその結果として起きていることなのです。これらは単独で変化するのではなく、それぞれがお互いに関係し合っています。運動強度を知るためには、心拍数などを増やしている大本である(根本的な原因である)必要酸素量、すなわち酸素摂取量を測ることが正確です。たしかに、心拍数と酸素摂取量は非常によく関係しています。心拍数は、誰でも手軽に計れます。でも、心の状態によっても変化してしまいます。たとえば、緊張していると、走っていないのに心臓がドキドキします。運動強度を知るためのもっと正確な方法は、酸素摂取量を調べることなのです。しかし、これを測ることはとても一人ではできるものではありません。いろいろな機械が必要です。誰でも手軽に測れるということから、心拍数が運動強度を知るのには適しているのです。

                                【2】酸素摂取量の測定方法

                                酸素摂取量とは、体がどれだけの酸素を摂り入れているかを表した量です。普通、1分間あたりの量で表されます。空気中には主に、窒素(N2)が79.04%、酸素(O2)が20.93%、二酸化炭素(CO2)が0.03%の割合で含まれています。人はこの中の酸素を吸って、二酸化炭素を吐き出して呼吸をしています。窒素は呼吸には関係しません。酸素が20.93%含まれる空気を吸って、吐き出すときには酸素の割合は少なくなり、その分、二酸化炭素が多くなっています。このときに少なくなった酸素は体の中でエネルギーを作るために使われたということです。よって、吸い込んだ酸素の量と、吐き出された酸素の量の差を求めることで、酸素摂取量が求まります。呼気、吸気中の酸素、二酸化炭素の量を求めるには、口と鼻を覆うマスクをして、吐き出す空気を集め、機械を通して分析します。仮に吐き出した空気の酸素の濃度が18.93%だったとすると、20.93%−18.93%より2%の酸素を摂り入れたということです。また、1分間に呼吸をした空気の全部の量(分時換気量)が15リットルだったとすると、そのうちの2%を摂取したのだから、、、酸素摂取量は15リットルx2%=0.3リットルとなります。実際にはこんな簡単な計算では求まりませんが、考え方は変わりません。摂取した酸素の割合(酸素摂取率)と1分間あたりの呼吸量(分時換気量)をかけ合わせて求めます。実際の測定時には、気圧、気温、湿度、息の温度も計算に利用されます。いろいろな公式があり、とても煩雑です。

                                【3】最大酸素摂取量について 最大酸素摂取量とは -酸素を摂り込む器の大きさ-

                                最大酸素摂取量とは1分間あたりに身体の中に摂り入れることのできる酸素の最大の量のことです。走る速度を徐々に速くしていくなど、運動の強さをだんだん強くしていくと、それに伴って酸素の需要量は増え、酸素摂取量は増加します。そして、その人のできる最も激しい運動か、それに近い強さの運動の時、運動を激しくしても酸素摂取量はそれ以上増加しなくなります。この時の酸素摂取量を最大酸素摂取量といいます。つまり、最大酸素摂取量とはその人が酸素を体の中に摂り込む器の大きさを表した値です。 

                                持久力の重要性

                                私達の生活の内のほとんどが持久的な活動によって成り立っています。通勤・通学では、電車やバスで長い間立っていたり、歩いたりします。エレベーターの無い建物では階段を何段も上がらなければいけません。電車やバスで立ちっぱなしでも、、遠くまで歩いても、、買い物で重い荷物をずっと持たされても、、そんなのへっちゃらで、疲れなんか感じないで、もちこたえる力が持久力です。健康と体力について考える時、持久力をぬきにはできません。持久力を広くとらえてみると、それは寿命につなげることができると聞きました。 

                                持久力の指標としての最大酸素摂取量

                                持久的な活動には酸素の供給が必要です。よって酸素を摂り入れる能力は持久力におおきく関わっています。その中で、1分間に摂り入れることのできる酸素の最大量を表す最大酸素摂取量は、持久力の指標としてとても重要とされています。最大の能力とは、その人の器の大きさを表しています。器が大きければ、普段は余裕ある活動ができるでしょう。1kmを5分で走るという運動をするとき、最大酸素摂取量の大きい人と小さい人ではどのような違いがあるでしょうか?最大酸素摂取量の大きい人は自分の最大能力の半分の力を発揮しただけで走れたのですが、最大酸素摂取量の小さい人は酸素を摂り込む能力が劣る分だけ頑張って、自分の最大能力の80%もの力を発揮して走らなければなりませんでした。最大酸素摂取量の小さい人は自分の器のいっぱいまで頑張らなければいけなかったのです。

                                | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 16:05 | comments(0) | - |
                                心拍トレーニングNo.8
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                                  第8回 上位を狙え!レース3〜2ヶ月前のトレーニングメニュー
                                   ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                  前回に引き続き、今回はレース3〜2ヶ月前の “増強期” のトレーニング方法について触れたい。かなりキツイ内容なので、必ず身体のベース作りが出来てから行なおう。
                                   

                                  レース3〜2ヶ月前の練習メニュー(最大心拍数が185の場合) 

                                  距離総計

                                  練習時間 平均心拍 コースの概要 カテゴリー
                                  休養 A
                                  20km 1時間 160 5kmの山と3kmの山を入れる D
                                  30km 1.5時間 100 ほぼ平坦をゆっくり B
                                  25km 1.5時間 160 5kmの山と3kmの山を入れる D
                                  25km 1時間 100 ほぼ平坦をゆっくり B
                                  70km 3時間 140 上り多め BとCとD
                                  100km 4時間 120 平坦 非常にゆっくり

                                   
                                  A : “回復” のための休養
                                  B : “脂肪燃焼性の持久性” を構築するためのLSDトレーニング(最大心拍数の50〜65%)
                                  C : “グリコーゲン燃焼性” を向上させるためのAT値トレーニング(最大心拍数の65〜80%)
                                  D : “乳酸緩衝性・高強度持久性” を鍛えるインターバルトレーニングなど(最大心拍数の80〜100%)

                                   自転車のトレーニングをしてきて感じるのは、 “乗れる” と “乗りこなす” の違いである。ほとんどの人が小学生の頃から自転車に乗っている。ロードレーサーも自転車のひとつなので、初心者でもしばらく乗ればロードの運動性能と自分の運動能力を理解したような気になり、トレーニングの負荷をどんどん上げていってしまう。
                                   「強くなれない」「前に進めない」というライダーは、改めてベースを作るトレーニングをじっくり行なってほしい。
                                  “乗りこなす” には、結局ベースがなければできないことなのだ。

                                  身体のベース作りができてから運動強度を上げよう
                                   約3ヶ月間、身体のベース作りを行なってきたライダーは、今までと同じ強度のはずの運動を楽に感じ、次に進みたいという衝動に駆られるはずである。この「楽に感じる」ということが重要で、ベースが出来上がっている証拠である。きちんとベース作りが出来ていれば、同じコースの練習が以前より低い心拍で、かつ早い時間で元に戻るようになってくるはずだ。ベースが作られたと実感できたら、次のステップに進もう。

                                   心拍計があると、トレーニング開始時とその3ヵ月後をしっかり比較できる。比較という点では、やはりデータをPCにダウンロードできる “S710i” などがお勧めだろう。
                                   レースの3〜2ヶ月前は次のステップ “増強期” に進む。トレーニングの強度が上がるので、トータルのトレーニング量は減少する。今まで作ってきたベースを元に、身体能力を増強させる目的があるので、AT値近辺での “心肺機能への負荷” と “肉体的な負荷” の両方を必要とし、練習内容としては厳しいものとなる。精神的、肉体的にも疲れやすく、ずっと続けるとオーバーワークに陥りやすい。

                                  レースのシュミレーションも大切
                                   では増強期の練習メニューを考えてみよう。できるだけいろいろなコースを見つけて練習できるといいが、仕事を持ちながらのトレーニングでは難しいだろう。それでも “山” は必ずコースに取り入れたい。

                                   この時期は週に11時間を目標にあげているが、火曜日、木曜日の練習では強度がかなり上がるので、実際にはトータル時間数はもっと短くなる人もいるかもしれない。「疲れが取れない」と思ったら、無理をせず休息日を作ろう。増強期が2〜3ヶ月続くとかなりの苦痛を生じてくるので、私の場合は毎月、第4週目は「強度を落とす週」と決めて気持ちも身体も休めるようにしていた。自分に合った練習パターンを見つけ、この増強期も楽しめると一気に実力は飛躍する。

                                   土曜日の練習は強度を上げるばかりでなく、レースに必要な項目をシュミレートして乗ると効果的だ。「ゴール前にもがく練習」とか「集団の引きについて、走行する練習」などとシュミレートすることで練習の単調さも減る。
                                   実業団クラスではこれらのトレーニングを毎年2〜3月に行なうことが多い。つまりレースを本気で考えているレーサーは、この増強期の波を1年に数回作ることになる。冬から春にかけてベースを作り、その後は目標のレースに向けてドンドン身体に刺激を与えてコンディションを整えていく。簡単に聞こえるが、そのローテーションをこなすには知識と経験が必要だ。前回も書いたが、オーバーワークにならないためには、週、月単位でのレスト(休憩)期間を設けることが長続きさせるコツだ。

                                  | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:40 | comments(0) | - |
                                  心拍トレーニングNo.7
                                  0

                                    第7回 上位を狙え!レース6〜4ヶ月前のトレーニングメニュー
                                     ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                    これまで6回の連載で紹介したインターバルトレーニングやLSDトレーニングによって、みなさんの身体能力は確実に上がってきたと思う。この連載も折り返し地点に来たので、そろそろ “具体的なトレーニング計画” を提案したいと思う。ここでは主に、エントリーレベルの人がレースで上位に食い込むための練習方法を提案する。

                                     

                                    レース6ヶ月前は“身体のベース作り”
                                     ロードレースというのは、鍛えなければならない項目がとても多い。ざっと考え付くだけでもタイムトライアルから、スプリント、ヒルクライムなどさまざま。ロードレースのトレーニングが難しいのは、レース距離がマラソンのように一定でないこと。しかもレース時間45分のクリテリウムから3時間ほどの起伏を含んだコースまで多岐にわたるからだ。おそらく、心理的にも体力的にも非常に難しい持久系スポーツのひとつだろう。
                                     練習を進めていく上で大切なのは、鍛えるべき項目を理解することと、その日、その月の目的意識をしっかりと持つことだ。そのときの気分でやみくもに走るだけでは、効率的に成長することは難しい。
                                     練習で鍛えるべき項目とは、大きく分けて4つ。(A)回復、(B)脂肪燃焼性の持久性、(C)グリコーゲン燃焼性、(D)乳酸緩衝性・高強度持久性 だ。厳密に言うと、(C)と(D)はもっと細かく分けると理想的だ。
                                     さて、6ヵ月後のレースに出場すると想定し、作成した1週間の練習メニューが下の表だ。このメニューは、ベースが出来ているトップクラスの選手ならオフ明けの11月後半から1月くらいに行なう練習パターン。この時期は  “身体のベース” を作り出す時期で、LSDを主体にAT値以下でのトレーニングを行なう。エントリーレベルならばフォームやペダリングを確実なものにするため、はじめの1ヶ月は(B)のLSDに徹するべきだ。表は私がレースに出ようと積極的に行なっていたときの練習パターンなので、水曜日と土曜日はもう少し(B)のLSDのメニューに近づけた方が良いだろう。

                                    レース6ヶ月前の練習メニュー(最大心拍数が185の場合)

                                    曜日 距離総計 練習時間 平均心拍 コース概要 カテゴリー 
                                    完全休養 A
                                    30km 1時間半 110 ほぼ平坦をゆっくり
                                    20km 1時間 140 5kmの山と3kmの山を入れる C
                                    25km 1時間 100 ほぼ平坦を非常にゆっくり
                                    40km 2時間 100 ほぼ平坦をゆっくり B
                                    70km 3時間半 140 上がりが多め C
                                    100km 4時間 125 非常にゆっくり、山が2ヶ所ある B


                                    A : “回復” のための休養
                                    B : “脂肪燃焼性の持久性” を構築するためのLSDトレーニング(最大心拍数の50〜65%)
                                    C : “グリコーゲン燃焼性” を向上させるためのAT値トレーニング(最大心拍数の65〜80%)
                                    D : “乳酸緩衝性・高強度持久性” を鍛えるインターバルトレーニングなど(最大心拍数の80〜100%)

                                    レース6ヶ月前に心掛けたいこと
                                     “身体のベース作り” の秘訣は、じっくり乗り込むことにある。レースに出場するまでの間で「この時期が一番自転車に乗った!」と思えるくらいが理想的だ。ただし短時間で高負荷をかける練習はそれほど必要ない。身体を無理に追い込むよりも、絶え間なく身体に刺激を与え続けるほうが “ベース作り” には有効だからだ。

                                     表の練習メニューでは週に12.5時間を練習に割くことになるが、1ヶ月以上このメニューをこなした後は、ギヤを重くしてパワーアップを図ったり、スプリントを取り込んで心拍を一気に上げてみるなど、自分自身で変化を楽しんでいくことも大切だ。毎日の練習で高負荷なメニューを取り入れると疲労が抜けず、成長が妨げられるので気を付けよう。
                                     例えば水・土曜日の(C)の中に(D)を組み込み、少しずつ強度を上げていく。その分、他の日はもう少し休むようにする。休んでいる間にフォームの見直しをするなど、疲れすぎてイヤにならないための工夫も練習では非常に大切な要素だと思う。
                                     志が高く、トップを目指す人は追い込むことに喜びを見出すかもしれないが、仕事をしながら競技をするライダーは、練習が苦痛になるとその先が続かないと思う。あくまでも練習を “続ける” ことに意義があるので、疲れが抜けないときは表のメニューの60%くらいまで練習量を落とすと、ほとんどの場合は回復するだろう。
                                     週に12.5時間。いきなりこの練習量でなくても、3ヶ月間をめどにこの練習量になれば “身体のベース” は確実に構築され、次のステップへと踏み出せるだろう。
                                     次回は3〜2ヶ月前のトレーニングについて述べたいと思う。

                                    | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:31 | comments(0) | - |
                                    心拍トレーニングNo.6
                                    0

                                      第6回 心拍計の隠れた機能で楽しく効果的なトレーニングをしよう
                                       ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                      今回はトレーニングをさらに楽しめるような、心拍計以外の機能について触れてみたい。
                                       これまでは心拍管理を用いたトレーニングのやり方について述べてきた。だが心拍のみ見続けていては、トレーニングに飽きてしまうこともあるだろう。今回はポラールS710iの持つ“心拍を計る”以外の機能にスポットを当てる。皆さんには心拍管理と合わせ、うまく“励み”として生かしてほしい。


                                      スピードメーター
                                       心拍を使ったトレーニングでは、スピードは二の次になりがち。しかしスピードの変移をPCにダウンロードすれば、それ自体もトレーニング日記になる。その日、月、年という単位で走行距離を管理するにはかなり重宝するはずだ。また、サイクルコンピューターを取り付ける必要がないので、軽量化につながる。

                                      ケイデンス
                                       オプションのケイデンスメーター(6,000円)が必要だが、ヒルクライムなどで適正ギヤ比が見つけられないライダーには是非試してもらいたい。思っている以上に脚を回しすぎていたり、逆に回っていないということが多い。自分なりのペダリングが身に付くまでは、常にケイデンスを表示させると有効だ。平地では110回転、上りでは60〜70回転を目標にすると良いだろう。

                                      高度計
                                       意外と知らない人も多いが、S710iには標準で高度計が付いている。まず高度計の機能をONにし、現在地の標高がわかればその数値を入力するだけ。高度計があれば、トレーニングで走った山の高度をパソコン上へ記録として残していける。克服した山を記録していけるのは、ヒルクライマーにとって魅力的だ。またあらかじめ標高がわかっている山に向かう時は、表示される標高から大体の位置を確認でき、体力温存という武器になる。

                                      温度計
                                       これも、もともと標準で装備されている機能。この暑い中、気温を表示されるとトレーニングの意欲を失ってしまいそうな気がする。しかし数度の差であれ、いつもより暑いときは水分補給をマメに行なう。逆に冬など0℃付近を差すときは、路面の凍結に気を付けるといった指標にすることが出来る。わざわざ小さなボディの中に押し込まれているのは、トップ選手からのニーズが少なくなったからに違いない。

                                      パワー出力
                                       自転車の魅力は自らの力で走るということ。クルマには勝てないが、人間のパワー出力を表示するのがこのパワーキット(59,800円)だ。3ヶ所のセンサーからペダリング中の平均パワーを測定する。また完璧に左右対称に動作を行うのは至難の業だが、速く走るためには、その誤差が小さいほど良いペダリングなのである。このキットを取り付ければ、左右のパワーバランスまで測定してしまう。この機能はパワーキットでしか試せないものだ。ムリ、ムラのないペダリングを追求したい人は、多少値が張るがお勧めの機能である。

                                       このように、S710iは目に見えない沢山の情報を、人に代わって集積してくれる。トップを目指す人も、ファンライドの人も、自分に必要な情報を取捨選択して使いこなせば、驚くほどサイクルライフが充実するぞ!

                                      | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:30 | comments(0) | - |
                                      心拍トレーニングNo.5
                                      0

                                        第5回 心拍計で効果的なインターバルトレーニング
                                         ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                         前回お話したAT値によって、有酸素運動と無酸素運動のボーダーラインを知ることができたと思います。今回は有酸素運動と無酸素運動を有効に使い分ける『インターバルトレーニング』のやり方を説明します。

                                         ロードレースはスピードの変化が激しく、レースが一定スピードで進むことはほとんどない。距離の短い市民レースは短時間で終わってしまうので、インターバルトレーニングが良い結果を生み出すと考えられる。

                                         簡単に説明すると、インターバルトレーニングは『思いっきり』と『休憩』を交互に繰り返すトレーニングのこと。つまり『無酸素運動』と『有酸素運動』を交互に繰り返すことによって、スピードの変化に対応できる能力、持久力、そして回復力を増強させるのだ。

                                        インターバルトレーニングには『ショートインターバル』と『ロングインターバル』の2種類がある。
                                         『ショートインターバル』は実戦に例えていうならば、集団からポンと抜け出した選手にすぐ反応し、追いかけて捕まえると集団に戻るを繰り返す動きのこと。『ロングインターバル』は、逃がしてしまった選手を先頭固定で長い距離を追いかけ、捕まえた後に今度は一人で逃げるような動きのことだ。

                                        インターバルトレーニングの方法
                                         インターバルトレーニングを公道で行なうには場所を選ぶ。ピスト競技用のトラックを利用できれば非常に効率的だが、一般的には誰もが使えるものではない。
                                        『ショートインターバル』の場合、500〜1000mくらいの緩い勾配の道路があればいい。この坂を下から上までAT値以上の心拍で上りきり、その倍の時間をかけながら、AT値以下の心拍でゆっくり脚を回して休む。この内容を5本1セットで、初めてならば3セットほど行なう。慣れるにしたがってセット数を増やす。

                                         自転車通勤をしている人ならば、通勤コース上で「高架ではもがいて、あの信号まで休む。信号から角まではまたもがいて・・・・・」というような工夫をし、週に1〜2回『ショートインターバル』を行なうのも効果的だ。間違いなくスピード変化に対する能力が上がり、レース中のアタックに対応できる身体に変化する。『ショートインターバル』では心拍は90〜100%を目標にする。
                                         『ロングインターバル』は、3kmほどの坂をどんどんペースを上げて上りきり、最終的に心拍100%(AT値以上)を目指す。登りきった後は、さっさと下って同じコースをまた登ることを3回繰り返す。無酸素運動の時間を増やすことで、耐乳酸性をあげるのに効果的だ。当然、慣れてくれば距離を伸ばしたり、本数を増やすなどして対応する。
                                         ところで、心拍計では自分の“精神力”を測ることもできる。まず、『ショートインターバル』と『ロングインターバル』それぞれを、心拍計を見ないでこなす。次に心拍計を見ながら、同じ内容をこなす。この4回のデータをパソコンで解析するのだ。もし、心拍計を見ていないときの最大心拍数が、100%を下回っていた場合は要注意! 気持ちが身体に負けている。逆に、心拍計を見ていないときの最大心拍数が100%を超えていたら、がまん強い精神の持ち主だ。ただし、オーバーワークには要注意。
                                         インターバルトレーニングは身体を追い込んだ状態で行なうが、公道ではクルマや歩行者などと事故を起こさないように、注意しながらトレーニングをしてほしい。自分を本気で試すのはレースの中で!

                                        | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:29 | comments(0) | - |
                                        心拍トレーニングNo.4
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                                          第4回 効率よく運動するための“AT値”を知ろう
                                           ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                           身体の基礎を作るのに重要なLSDですが、それだけでは速くも強くもなりません。では速くなるためにはどのように心拍管理をすればいいのでしょうか。今月は効率のよいトレーニングをするための“AT値”についてです。


                                           前回は「退屈に耐えるのも練習のうち」ということでLSDについて述べた。これを守り、心拍を上げずに1ヶ月乗ってきたあなた!今、あなたの身体は毛細血管が指先まで張りめぐらされ、身体が運動の準備を整えた状態だ。準備も出来たところでいざ、高負荷のトレーニング! と言うにはまだ早い。実際に心拍計を使って運動すると、LSDはあまりにも楽すぎて「この記事おかしいんじゃないの? ママチャリでコンビニに行ってる気分だ」と感じるかもしれない。しかしロスのないペダリングをする神経回路と内燃機関の構築には、それくらいの強度でないと身体が対応しきれないのだ。

                                          AT値は有酸素運動の限界を知る値
                                           とは言うものの、低インパクトなLSDはウォーミングアップのようなもので、自転車選手にとってはベース作りにあたる。速くなるためには“AT値”を把握した上でのトレーニングが必要だ。では“AT値”とは何だろう。
                                           人間の筋肉は運動を始めると、まず脂肪とグリコーゲンをエネルギーとして燃焼する。よく、やせるには20分以上の運動が必要と言うが、それは運動開始から20分までは血液の脂肪を使い、その後ようやく身体の脂肪を燃やし始めるからだ。LSDペースだと無理なく酸素を摂取できるため、エネルギー源の脂肪やグリコーゲンはしっかりと燃焼し、二酸化炭素と水となって体外に放出される。この状態を有酸素運動という。
                                           しかし運動強度が上がるにつれ、身体は即効性を求めて筋肉内にあるグリコーゲンをエネルギー源として使い始める。グリコーゲンは有能で、酸素がなくてもエネルギーに変換できる。その代わり、乳酸という体外に排出しにくい疲労物質を体内に蓄積するため、短時間しか威力を発揮しない。この状態を『無酸素運動』と呼ぶ。自転車をこいでいるうちに、脚や身体が動かなくなったことのある人も多いと思うが、これは乳酸が溜まる無酸素運動をしていた証拠なのだ。
                                           身体が順調に動いていたときと、動かなくなってきたときの境目、すなわち有酸素運動と無酸素運動のボーダーラインを“AT値”(=Anerobics Threshold)と呼ぶ。この有酸素運動の限界点が最も効率よく運動効果を高め、身体への過度のストレス無く安全に運動できる心拍数なのである。AT値は最大心拍数の80%くらいが上限と考えられる。LSDでは走りながら楽に会話できるが、AT値では厳しいだろう。
                                           本来はLSDで身体のベースを作り、AT値付近の心拍数でのトレーニングを増やすことで、無酸素になりがちな筋肉の代謝を高め、有酸素性に持ち込んでいくのだが、多くの人はAT値以上の心拍数で運動してしまうため、短時間で疲労しきってなかなか底上げが出来ないようだ。
                                           身体は適当にいじめても育たない。次回はこのAT値を使った正確な身体のいじめ方について解説する。

                                          | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:29 | comments(0) | - |
                                          心拍トレーニングNo.3
                                          0

                                            第3回 運動目的に合った適正心拍域でトレーニングしよう
                                             ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                             前回、Own Indexで自分の身体能力を確認できたところで、今回は実際に心拍計を使ったトレーニング方法を説明しよう。

                                             

                                             速くなるには、長時間自転車に乗って、ただ闇雲に心拍を上げればいいと思っている人が多いのではないだろうか。しかし人間の身体には、トレーニングする目的事に適正な心拍域というものがある。そこで、心拍計を使って効率的にトレーニングを進める必要がある。
                                             それでは実際に、目的ごとの適正心拍域について見てみよう。

                                            ?脂肪燃焼性と持久性を構築する
                                             適正心拍域 最大心拍数の50〜65%が目安
                                             主に身体の脂肪を燃焼する体内システムの構築と、毛細血管の育成を行なう。通常LSDと言われるこの領域で、ロスのないペダリングを身体に染込ませる。筋肉トレーニングではなく、美しいペダリングの神経を鍛えるのが目的。

                                            ?グリコーゲン燃焼性の向上を目指す
                                             適正心拍域 最大心拍数の65〜80%

                                             身体の酸素を運搬して利用する能力を向上させるのを目的に行なうトレーニング。本来、無酸素性になりがちな筋肉を有酸素性に鍛える。無酸素性トレーニングと違い、有酸素性トレーニングは過度のストレスがない。この適正心拍域は、乳酸閾値やAT値などと言われる。

                                            ?乳酸緩衝性、高強度持久性を鍛える
                                             適正心拍域 最大心拍数の80〜100%
                                             インターバルトレーニングがこれに当たる。負荷をかけたり、耐乳酸性トレーニングもこの適正心拍域で行なう。出力が高く持続時間が短い、この手の練習はレース前のピーク時に行なう。 
                                            ?身体を回復させる
                                             身体に疲れを残して練習を続けると、効率的に練習を進められない。積極的に休養を取ることも重要。

                                            走り始めはLSDが練習の基本
                                             この4つを組み合わせたトレーニングによって、総合的なパフォーマンスを得ることが出来る。組み合わせについては今後、解説するとして、今回は?のLSD(Long Slow Distance)について説明する。
                                             LSDはつまり“ゆっくり長距離を走る”ということ。乗り始めの時期は、少なくとも週に一度はLSDで脂肪を燃焼させ、身体の隅々まで血液が回るように毛細血管を育て、フォームを固める。
                                             単発的に距離20?程度のレースで成績を求めるならば、強度の高い練習だけするのが効果的だが、総合的に強くなるには、練習のベースはLSDだ。
                                             一般の人だと時速20〜25?くらいのペースで3時間。スピードを出したくても、グッと我慢。退屈も練習のうちなのである。低インパクトな練習だが、身体のシステム構築には絶対必要なトレーニングだ。
                                             体力レベルで異なってくるが、、例えば最大心拍数180の人が、平地で時速25kmで走行して心拍数130位だとすると、72%。これでは運動強度が高すぎて、脂肪が燃焼される適正心拍数ではない。つまり?のLSDを行なう場合は、もう少しスピードを落として、最大心拍数の50〜65%で運動する必要がある。
                                             しかし、ロードレーサーの爽快さは、スピードにある。だから、いつでもLSDが良いとは言わないが、週1回は、ゆっくり走ってもらいたい。それが自分のパフォーマンスを上げる重要な手段です。

                                            | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:27 | comments(0) | - |
                                            心拍トレーニングNo.2
                                            0

                                              第2回 心拍計で自分の実力を知ろう
                                               ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                               前回は、心拍計(ハートレートモニター)で何が出来るかを説明したが、今回は心拍計で自分自身の状態(実力)を知る方法についてアドバイスしよう。

                                               

                                               練習会に参加すると、周りの人達と比較して自分の実力を確認することができる。しかし走るコースや、比較対照のライダーの体調などによっても変化するため、絶対的な基準にはならない。そこで、より客観的に判断するために心拍計を使用したい。
                                               心拍トレーニングは最大心拍数を基準に、その何%の状態で運動するのかで、トレーニングの目的、強度に変化を持たせる事ができる。つまり練習を進めるうえで、最大心拍数というものがいちばん重要な指標となる。
                                              『フィットネステスト』機能によって客観的に実力を把握する
                                               最大心拍数の簡単な求め方は、『220−年齢』といわれるが、心拍計の『フィットネステスト』によって、この最大心拍数と、運動を効率的に進めるために必要な最大酸素摂取量(VO2max)の、かなり正確な数値が測定できる。これは従来、病院や研究施設でトレッドミルなどの専門機器を使用しないと計れなかったものだ。
                                               この測定された数値は、時計(レシーバー)の中に、Own Index(最大心拍数と最大酸素摂取量から導き出された、有酸素能力)という形でファイル保存される。(このデータを蓄積することが重要)
                                               練習を続け、心拍計で練習内容をパソコンにダウンロードし、練習頻度、距離などを記録するだけでは、成長の実感も無く、集中的な練習をすることができない。しかしフィットネステストを使ってOwn Indexを定期的にアップデートすることで、自分の実力の向上を具体的な数値として把握できるのである。
                                              心拍計のデータは定期的に長期間、測定することが重要
                                               このOwn Indexが向上するまでに、個人差はあるが、一般的に約5週間といわれている。また心拍計の数値は、いろんな条件、個人の身体の状態によって多少の数値の変化は当然だ。
                                               そのためOwn Indexは、1回の測定で決定するのではなく、使い始めの頃は、月に2〜3度、運動する日、時間、状態などを一定にし、2ヶ月ほどフィットネステストを実行して、データを蓄積してほしい。そこから得た、安定した数値を把握し、それを基準にデータを取り続けることが必要だ。
                                               年齢や性別による、Own Indexからの体力状態の目安は表の通り。蓄積したデータと照らし合わせて、現在、自分の実力を客観的に把握しよう。これがトレーニングを始める第一歩だ

                                              | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:25 | comments(0) | - |
                                              心拍トレーニング No.1
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                                                第1回 心拍計で何ができるか?
                                                 ファンライドより抜粋《アドバイス/木下雅之》

                                                 春だ。スポーツの秋というが、春こそスポーツを始めるには絶好の季節だと私は思う。皆さんもファンライドを手にしているということは、間違いなく自転車に興味を持つ方だろう。これから始めようかという人も、もうすでに自転車の虜になっている人もいるだろう。自転車を手にした動機や楽しみは様々だけれど、ここはひとつ自転車を“スポーツ”ととらえて、具体的な方法を提案していきたい。つまり、心拍計(ハートレートモニター)を使った効率的な運動の提案だ。ダイエットからレースまで、自分の運動を感覚ではなく心拍で管理すれば効率が上がるという重要性を理解してもらいたいと思う。
                                                 


                                                 心拍計はエントリーユーザーにこそ価値がある
                                                当たり前のことだが、人間は運動すると心臓がドキドキしてくる。昔はつらい思いをした方が良い結果を生む、と考えたようだが、実際は違う。やせるにも、耐えるにも、それを増幅させるための心拍数や時間が各々決まっているということが、科学的に実証されているのだ。現代は心拍数によって体内の変化を確認しながら運動をする時代だ。感覚ではない。
                                                自転車は他のスポーツに比べて比較的早く心拍計に着目した競技だが、ほんの数年前までは本格的な競技者にとどまっていた。スポーツバイシクルが普及した今では、心拍計はエントリーユーザーにも十分に利用価値のある機材だといえるのだ。

                                                練習日誌をつけるようなもの
                                                ではいったい、心拍計で何ができるのか?自転車に特化されたポラールの『S710i 』 を参考に、取得できる情報は下に掲げたとおり。
                                                 さらに同梱されているソフトをインストールすれば、時計(レシーバー)からの情報をすべてパソコンに集積できる。いわば、効率的にハートレートモニターを使うことができる“練習日記”が、パソコンで管理できるのだ。手書きの練習日記ではせいぜい距離、時間、平均速度までだろう。それではなかなか成長していく自分の身体を目で確認することは難しい。
                                                 一方、グラフ化されたデータは一目瞭然だ。さらに、一日単位でも、週、月、年といった単位で適正な運動をしていたか、省みることができるのもいい。
                                                 つまり心拍計はスピードを生む上で欠かせない『心拍』を細かく管理し、目的地へと導くナビゲーションシステムのようなものだ。効率よく心拍を管理すれば効率よい運動効果になる。

                                                ポラールS710iで取得できる情報
                                                心拍数、運動時間とその累計、速度情報、走行距離とその累計、カロリー消費量とその累計、目標心拍数内・上・下での運動時間、ラップ、心拍数の記録練習日記のファイル(オプションパーツを装着するとケイデンス、高度、気温、上昇距離、パワー、左右のペダリングバランスを時計大のモニターにワイヤレスで情報を表示)

                                                | 潤 昭治(うるう しょうじ) | トレーニング理論 | 11:23 | comments(0) | - |
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